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特集  2017.04.21

【メーカー特別レポ】『 AiL-Dolls 』に聞きました!

【 ドールを作っているのはどんな人?どんな場所?!そんなギモンにお答えします! 】

日本のドールメーカーとして、海外ドールオーナーからも人気の高い『 AiL-Dolls 』。

今年、設立から10周年を迎えるAiL-Dolls独自の世界観を創り出すスペシャリスト達が、
ドール制作に興味を持ったきっかけや、メーカーの今後の展開に迫るインタビューを実施しました!

AiL-Dolls スタッフの皆様(聞き手:DOLK スタッフ)

■DOLKスタッフ(以下D):メーカーを設立したのは、いつですか?


■AiL-Dolls:2007年に設立し、今年で10周年を迎えます。
設立当時は3名で運営を始めました。

■D:メーカーの名前「Alice in Labyrinth」の由来を教えていただけますか?


■AiL-Dolls:人形を連想した時に、最初に思い浮かんだのが「アリス」というキーワードでした。
そこに、可愛らしいだけではなく、ミステリアスな雰囲気が欲しかったので、迷宮を意味するラビリンスを加えました。

■D:現在は何名で運営していますか?


■AiL-Dolls:設立当時と同じ3名で運営しております。
造形、メイク、衣装・小物制作及びデザイン担当。
製造、受注発注及び経理担当。
企画及びWEB担当の3名です。

■D:新しいドールをデザインして新商品として販売するまでの流れ(デザイン→造形→調整 など)と、どれくらいの時間をかけて新しいドールを制作されるか教えてください。


■AiL-Dolls:ヘッドは、最初にある程度の方向性を固め、その通りに完成することもありますが、インスピレーションを重視する為、途中途中で変更を加えた結果、当初の想定とは全く異なった作品に仕上がる事もあります。
製作期間は特に期限は設けず、納得するまで何度も何度も細かな修正を加えるため、全体的にリリースまで時間が掛かる傾向にありますが、短ければほぼひと月、長ければ半年以上掛かることもあります。

ボディは、ヘッドとのバランスを考えてデザインし、石塑粘土で造形後、一度シリコンで型を取り、レジンキャストで複製をし、微調整をしながら原型を完成させます。
微調整とは、パーツ単体では問題が無くとも、組み上げた際に、上手く座れなかったり、綺麗に直立できなかったり、他のパーツと想定通りの動きをしなかったり、というような事が起きるので、1つ1つ問題を潰していく作業になります。

その後、メイクアップを施し、ウィッグやアイ、衣装等を用意して撮影を行い、販売の準備をします。

■D:造形師の方への質問となりますが、ヘッドやボディ制作時に特にこだわっていることはありますか?


■AiL-Dolls:顔の造形に関しては、人形としての可愛らしさと、リアルな人の顔とのバランスを意識して作っています。
ボディに関しては、全体的に細くなり過ぎないよう、適度なボリューム感を持たせるようにしています。
また、球体関節人形らしいクラシックな雰囲気になるよう、関節のスリットがほとんど見えなくなるような工夫をしています。

■D:AiL-Dollsの造形師・メイクアップアーティストをはじめとするスタッフの皆さんが、ドールに興味を持ったきっかけを教えていただけますか?


■AiL-Dolls:幼少の頃から人形が好きで、ただ愛でるだけではなく、人形用の衣装や小物を自作する等、一歩踏み込んだ遊びをしておりました。
大人になってからも物を作るのが好きで、自分の服やアクセサリーを作ったり、DIYで家具を作ったり、アンティーク家具が好きなので100年以上前のボロボロの椅子やシャンデリアを直したりしておりました。
そんな中、偶然ですが、関節が動くガラスの目の人形の存在を知り、幼少の頃の人形が好きだった記憶がよみがえり、自分でも作ってみたいと思い、教室に通う事になったのがきっかけです。
DIYや裁縫で培った技術は、撮影の際に使用している自作の背景セットや衣装にも活かされております。

■D:造形やメイク担当の方は、人形の製作において、専門的な学校で勉強の経験がありますか?


■AiL-Dolls:人形教室に5年ほど通い、球体間接人形に関して基礎から学びました。
メイクアップに関しては独学で身につけました。

■D:造形師様やメイクアップアーティスト様への質問となりますが、制作時に使う道具は主にどういったものを使用されますか?


■AiL-Dolls:原型製作なら石塑粘土、粘土型より複製したレジンキャスト、パテ等です。
メイクなら面相筆、エアブラシ、アクリル系塗料、パステル等です。
特別なものは使用しておりませんが、敢えて挙げるなら、人形教室時代に先生に作って頂いたヘラだけは代わりがききません。

今までに様々なヘラを試しましたが、何故かしっくりこず、代用品が無いので、大切に使っております。

■D:ドールを制作する時に、一番つらい事や大変な事はなんですか?


■AiL-Dolls:ボディに関しては、時間を掛ければ必ず完成しますが、顔だけは、どれだけ時間や手間暇を掛けても納得する作品に仕上がらない事があるので、それが一番大変です。

■D:ドールを制作する時に、楽しい事があれば是非教えてください。

■AiL-Dolls:自分のイメージした通りにスムーズに仕上がると嬉しいです。
他には、衣装や小物等を自分で作るもの大変ですが楽しいです。
最近Instagram(@aildolls)を始めたのですが、完成品の写真だけでなく、製作途中の写真等も投稿したところ、直接コメントを頂く機会が増えました。
製作中は、色々と大変な事もありますが、ドールオーナー様を身近に感じるようになって、とてもモチベーションが上がります。
また、製作時の話ではありませんが、AiL-Dollsを購入してくださったお客様から、喜びのメッセージを頂いた時や、素敵なメイクアップが施されてゲストルームやSNSへ投稿してくださった時はとても嬉しいです。

■D:少し前になりますが、サイトを大幅にリニューアルされましたが、何かきっかけなどはありましたか?


■AiL-Dolls:全面的な活動再開及び、新作ボディ発売を機に、サイトもリニューアルしようという事になったのがきっかけです。
CSSの参考書を片手に四苦八苦しながら作りました。

■D:造形師様への質問となりますが、過去に制作されたドールで特に思い入れのあるドールはありますか?


■AiL-Dolls:Alice in Labyrinthの名前の由来でもあり、最初に作ったドールヘッドのアリスがやはり一番思い入れがあります。

■D:毎回、プロモーションのお写真の世界観が美しく印象的です、これらのお写真はコンセプトなど先に決めて撮影されるのでしょうか。それとも撮影時の流れなどで突発的に決められる事などもありますか。


■AiL-Dolls:世界観に関しては、元々アンティークを好きなのが大いに影響していると思います。
本格的な撮影を行う際は、ドールのアイやウィッグ、衣装、背景、小物等、全体的なイメージやコンセプトを全て決めてから撮影に入ります。
装飾に関しては上記の様に入念に準備しますが、ポーズやアングルに関しては、あまり決め打ちせずに、試行錯誤しながら直感的に撮影しています。
Instagram等へ投稿している写真は、その場でウィッグやアイを変えたり、今まで作った服を別の組み合わせで着せてみたりと、比較的自由に撮影する事が多いです。

■D:お客様に特に人気のあるドールがあれば、是非教えてください。


■AiL-Dolls:一番初めに製作し、メーカー名にもなっているアリスヘッドが特に人気があります。
少年ヘッドでしたらエリヤ、ミニサイズですと彩も人気があります。

■D:AiL-Dollsが目指す、今後の展開や目標などがあれば教えてください。


■AiL-Dolls:設立10周年という節目を記念して、10月にはキャンペーンを行う予定です。
長らく活動を縮小しており、新作を出せておりませんでしたが、現在、新作ヘッドの製作、オリジナルデザインのウィッグやアイの製作、既存商品のリニューアルなど、積極的に活動を行っております。
また、AiL-Dollsのドールオーナー様の多くが外国の方なので、日本でもっと応援して下さる方が増えるよう、努力したいと思います。

■D:ファンの皆様に、メッセージをお願いします!


■AiL-Dolls:2007年に3名で活動を開始したAlice in Labyrinthは、応援して下さる皆様のおかげで、まもなく10周年を迎えることとなりました。
今後は、今まで以上に、お客様一人一人に柔軟な対応を心がけ、きめ細やかなサービスや、安心できるアフターケアを提供していきたいと思っております。
今後も、Alice in Labyrinthをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い致します。