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特集  2018.03.16

【メーカー特別レポ】『 ChicaBi 』に聞きました!

【 ドール製品を作っているのはどんな人?どんな場所?!そんなギモンにお答えします! 】

趣味が高じて始めたドール製作から会社設立までを経て、今では人気ドールメーカーとして定番となったChicaBi。

女性目線ならではの、砂糖菓子のような優しく愛らしい世界観と
色使いで魅せるドールたちを展開するChicaBiのこれまでとこれからに迫りました!

ChicaBi 造形師 マラン(Malang)さん(聞き手:DOLK スタッフ)

■DOLKスタッフ(以下D):メーカーを設立したのは、いつですか?設立した時は、何名で運営を始められましたか?


■ChicaBi:ChicaBiの最初の始まりは、2013年の夏でした。
その頃は学生だったのですが、趣味が高じて制作した人形を個人的に少量販売していたのが始まりです。

その後も長い間、趣味で制作して販売しながら、学校生活と並行して生活していました。

本格的に今のメンバーと”ChicaBi”として会社になったのは、それから2年後の2015年の夏です。

■D:インタビューに答えて頂いている方のお名前を教えてもらえませんか?


■ChicaBi:原型制作やメイクを担当するマラン(Malang)です。


■D:マランさん、ありがとうございます!

■D:メーカーのお名前「ChicaBi(ChicaBonita)」の由来を教えていただけますか?
また、昨年メーカー名がChicaBonitaから、今のChicaBiへ変わった時のきっかけを教えてください。


■ChicaBi:
Chica:少女
Bonita:かわいい、きれいな

Chica Bonitaはスペイン語で「かわいい女の子」、「きれいな女の子」という意味です。

私が作って皆さんにお見せしたいドールには信念があり、ドールはただただひたすら可愛らしく、綺麗でかわいいドールだったんです。だから、それが最もふさわしい名前だと思いました。

ところが2015年以降、本格的にChicaBi(当時はChicaBonita)が企業になって、海外進出をすることになったあとに問題が起きました。

Chica Bonitaはきれいな女の子という意味として、韓国では全く問題がありませんでしたが、検索サイトで画像検索をした時に女性の露出の高い写真がたくさん検索結果として表示されてしまう事でした。

苦心の末に私たちは、そういった画像が検索結果として表示されないブランド名に変える事になったんです。

最初はブランド名を変える事について色々な心配をしましたが、新しい名前が発音しやすく語感が可愛いとおっしゃってくださる方が多くて元気が出ます。

■D:現在、ChicaBiは何名で運営されているんでしょうか?


■ChicaBi:現在は、正規メンバー5人で運営しています。

原型担当、メイクアップ担当、衣装担当、カスタマーサポートセンターの運営、アフターサービスの対応や検品組み立て管理者がいます。

しかし、仕事の境界は非常にはっきりさせずに、お互いにたくさん助けあっています。
他にも何名かフリーランスの方にもたくさん協力して頂いています。

■D:新しいドールをデザインして新作としてリリースするまでの流れや、どれくらいの時間をかけて新作を制作されるのか教えてください。


■ChicaBi:私たちは、新しい人形を製作するときに最初に”イメージ”を決定します。

ChicaBi BEBEChicaBi ENFANTという仮想の設定で物語や世界観を作っていて、その場所で生活する子供たちの平凡な日常を想像して話を作っていきます。

いつもぼんやりしている子供、意地悪女の子、泣き虫少年など、様々な子供たちを想像し、お互いの関係を設定して、おおよそのコンセプトイメージを決めていきます。

イメージを決めた後、顔の表情や形をスケッチし、それに合わせて造形作業を進めています。

製作途中の原型に直接メイクアップ作業をした後、画像を見て修正していきます。

普段、一つのヘッド制作の決定から、製作中を経て、実際の発売まで数ヶ月から年単位の時間を必要とします。

まだ発売されていない子供たちが多いですが、ある程度子供たちのリリースを行った後に ChicaBi幼稚園(BEBEライン)とChicaBi小学校(ENFANTライン) のストーリーも皆さんにお見せしたいと思っています。

■D:マランさんは、ヘッドやボディ制作時に特にこだわっていることはありますか?


■ChicaBi:それは、ぽっちゃりしたほっぺたです!
ぽっちゃりほっぺは私達の子供たちにとって必須条件だと思います。

そのため、韓国では「パントク」というニックネームを持っています。( おそらく日本語ではおもちに近い語感であるかな、と思われます。)

そしてボディの場合は、服を着せない時も赤ちゃんのように可愛い感じがするよう、胸とお腹のラインが自然にあらわれる寸胴な、子供らしいシルエットを意識しています。

■D:Chicabiのスタッフの皆さんが、ドールに興味を持ったきっかけを教えていただけますか?


■ChicaBi:みんな、きっかけをもう覚えていないくらい昔から人形が大好きでした。
それぞれ皆に共通している事は、偶然に見た一枚の球体関節人形の写真に心を奪われている、という事でしょうか。

全員それが学生だった頃の事なので、高価な人形を購入するために非常に努力した思い出もあります。
人形に対する愛情が、現在までずっと続いてメイクと衣装、造形作業をしているということです。

■D:ChicaBiスタッフの皆さんは、ドール製作に関して学校で専門的な勉強の経験がありますか?
美術など、芸術について専門的な勉強をしたスタッフさんが多いのでしょうか?


■ChicaBi:担当スタッフは学生時代にアニメーションや洋画を学んだ経験があります。
ドールに関する勉強ではありませんでしたが、ドールのメイクアップと造形の作業に大きなインスピレーションを与えてくれる経験でした。

■D:造形師やメイクアップアーティストの方は、制作時にどんな道具を使用されますか?メイクする時に大変なことがあれば教えてください。


■ChicaBi:造形制作にはPUTTY(粘土状の材料名)を主に使用しています。

初めは、LADOLLとシバツールも頻繁に使用しましたが、現在では PUTTY での作業を主流にしています。

メイクアップの作業には、エアブラシ、アクリル塗料を主に使用してパステルを利用することもあります。

長い間メイク作業をしてきて、色々な多くのカラーの塗料を集めましたが、現在も塗料を画材屋さんに購入しに行く度に、新たな他のブランドの新しい色の塗料を収集しています。

目で見るのと実際の使用感が違う塗料が多いので、まだ継続して研究中です。

■D:ドールを制作する時に、一番苦労することはなんですか?


■ChicaBi:造形作業サンドペーパー処理、メイクアップ、エステ、組立など多くのことが簡単ではないです。

しかし、意外に過酷な作業は写真撮影です…!
コンセプトに合わせて写真撮影をすることはいつでも困難な課題であって、結果に対して毎回心残りになる部分があります。

それでも専門フォトグラファーの力を借りないのは、写真撮影は子供のイメージとコンセプトを作った本人が必ず直接してこそ、お客様に私達が意図するイメージをお見せすることができるという考えを持っているからです。

■D:今までに制作されたドールの中で、思い入れのあるドールがあれば教えてください。また思い入れのある理由も教えてもらえると嬉しいです。


■ChicaBi:私が制作した人形の中で最も好きなのはENFANTラインのカナリアです。

愛らしいピンクのメイクアップ、そばかすいっぱいリアル系メイクなど、すべてのメイクアップがよく似合うと思います。なので、彼女のメイクアップをする時はいつも新鮮で楽しいです。

すましたように、まろやかなように、何を考えているのかわからない目つき、ぼんやり口を開いている様子が、時にはかわいい赤ちゃんのようにも、おすまし少女みたいにも見えます。

私の思う可愛いという要素をいっぱい詰め込んで作った子です。

■D:今までに販売されたドールで特に人気のあるドールがあれば教えてください。


■ChicaBi:ここ最近で最も人気のある人形は、BEBEラインのミルクドロシーです。

学生時代だった初期の製作したものなので、販売中止の計画がありましたが、
多くの顧客が継続して注文してくださいますので、まだChicaBiでは人気です。

プチラインのコゼットもかなり人気があります。日本のお客様も多く注文してくださってます。

■D:日本の文化で、好きなものがあれば教えてください!


■ChicaBi:いつも可愛いイメージがいっぱいの日本の姿が、本当に好きです。

身近な生活の中で簡単に手に入る可愛いキャラクター製品ときれいな服、小物もとても良いですね。どの国でも見ることができない、日本だけが持っている良い点だと思います。

また、誰もが親切で礼儀正しいので、日本訪問はいつも楽しいです。

■D:ChicaBiが目指す、今後の展開や目標などがあれば教えてください。


■ChicaBi:2018年にはPETITEライン、Chibiライン、BEBEライン、ENFANTライン、HONEYラインすべてのラインに新しい子供をお披露目する予定です。

また、少しずつお披露目していた衣装とウィッグの種類もより多様に展開していく予定があります。

少しずつ続けて成長していく姿をお見せしようと思います。

英語と韓国語のみを提供するため、ホームページの利用が難しかった、日本の顧客のために、今年中に日本語をご利用できるようにホームページも再整備する計画です。

■D:日本に数多くいる、ChicaBiのファンに皆さんに、何かメッセージをお願いします!


■ChicaBi:ChicaBiのインタビューを読んでくれて、本当にありがとうございます。

まだ小さな企業ですが、これからもっと成長していく姿をお見せしていって、日本にいらっしゃるファンの方々とお会いしたいです。

見守って頂いていることに心より感謝いたします。

■D:たくさんのご質問にお答えいただき、ありがとうございました!!
特徴的で愛らしいほっぺたや、ボディラインへのこだわりに、とっても感銘をうけました。
次回の新作や、今後公開されるオリジナルストーリーも楽しみにしています。

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