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CCC Dolls  2016.10.21

【メーカー特別レポ】『 Charles Creature Cabinet 』に聞きました!

【 ドールを作っているのはどんな人?どんな場所?!そんなギモンにお答えします! 】


オランダのドールメーカーである『 Charles Creature Cabinet 』。

独創的な美的センスで、動物や自然への愛情に満ちた摩訶不思議なドールや
暗闇で発光するユーモアあふれる発想を取り入れたドールを制作し続ける
『 Charles Creature Cabinet 』の今後の展開、制作事情について質問しました!


Charles Creature Cabinet代表 チャールズさん,(聞き手:DOLK スタッフ)

■DOLKスタッフ(以下D):Charles Creature Cabinetのメーカー設立はいつ頃でしょうか?


■Charles Creature Cabinet(以下CCC):今から8年前、2008年に設立しました。

■DOLKスタッフ(以下D):設立された時、何名で運営を始められましたか?


■CCC:設立時は今よりも少ない、4人で運営を始めました。

■D:メーカーの名前「Charles Creature Cabinet」の由来を教えていただけますか?


■CCC:『 Creature Cabinet 』は古くて味のあるキャビネットや、ビクトリア時代からの不思議な魅力のあるキャビネットから感化を受けて、Charles(チャールズ)は私、(創業者)の性から名づけています。

■D:現在何名で運営していますか?可能であれば、各担当(造型アーティスト・メイクアップアーティスト・企画など)のお名前などを教えていただけますか?


■CCC:現在は主に6名で運営しています。

1) 創業者である私、Charles Grimberg-Stephan
オーナー・キャラクターデザイナー・造形師・BJDアーティスト

2) Linda Stephan, Lin Murasaki Design:
チーフ服飾デザイナー, 服飾をハンドメイドで制作

3) Pieter Grimberg-Stephan
個人アドバイザー、コンサルタント

4) Shoko Yoshida
PR とグラフィックデザイン

5) Murjani KusumobrotoとFairy Fragilities
手作りの小さな靴や服を一緒に製作

6) Marie Patterson, WeeDollyWears
手作りのウィッグと服を製作

この6名で、ドール制作から販売まで、とり行っています。

■D:新しいデザインのドールを制作する時の流れと、どれくらいの時間をかけて新しいドールを制作されるか教えてください。


■CCC:まず、頭の中で新しい生き物の話を構想することから始めます。
そしてスケッチ後、milliputのパテ、sculpeyの粘土を使った、いわゆる昔からの手法で造型します。

数年前から、zbrushというバーチャルで行う新しい造型方法も始めました。
こういった新しい手法を取り入れ、技術をマスターしようと励んでいます。

スケッチからプロトタイプが出来上がるまでは通常3~6週間かかります。デザインが複雑かどうかによって、早く仕上がる時もあれば、遅く仕上がる時もあります。

■D:ドールの造形から製造まで、全てCharles Creature Cabinetで行っておられますか?


■CCC:鋳型からレジン(樹脂)を使って人形を造型する作業は、中国にある鋳物工場である『 Weiju Toys 』が担っています。

■D:制作は基本的にチャールズさんが担当されているのでしょうか?


■CCC:デザイン、造型、独自のメイクアップまでオーナーである私が行います。
そして、私のデザインを元に先ほどお話しした『 Weiju Toys 』のメイクアップアーティストが再生産しています。

■D:造形やメイク担当の方は、人形の製作において、専門学校で専門的な勉強の経験がありますか?


■CCC:少し長くなりますが、私の生い立ちなどを紹介します。
私、Charles Grimberg-Stephanはオランダのスパイケニッセで生まれた、独学のアーティストです。

両親はインドネシアのジャカルタに生まれ、ヨーロッパ人(オランダとフランス)とアジア人(日本人)の血が混ざっています。
私はとても若い頃から絵を描いたり彫刻を始めました。
数々の個展(豚のアート、キャラクターデザイン)を開いたり『 Van minivarken tot grote vriend 』のイラストレーター兼作家でもあります。1999年9月から2004年までオランダの豚のペット専門誌『 Knorrende Stopcontact 』の編集長も務めました。

キャラクターやコンセプトデザイン、水彩画、ペイント、彫刻など多肢に渡って活躍する機会を与えられ、今の私があります。そのおかげで、次第に私のピッグアートが有名になっていきました。

また、『Alice Cherry Blossom』 (pig anthro ball-jointed doll, joint project with Elf Doll Inc. 2007)のクリエーター、デザイナーでもあります。

私は、人形やオークスカルプを作っていますが、特に球体関節人形やデザイントイにおいて、アーティストらしい独特のラインに定評があります。
そして2008年にオランダ初の球体関節人形の会社、"Charles’ Creature Cabinet"を設立しました。

■D:制作時に使う道具は何を主に使用されますか?


■CCC:私は古くからなじみのある、綿棒やパステル、細い筆を使います。工場はエアーブラシの手法を使っています。

■D:ドールを制作する時に、一番苦労することはなんですか?


■CCC:レジンの人形が仕上がって実際手にとって見るまでに待っている時間が一番つらいです!

私の独自のデザイン・プロトタイプがオランダから中国の工場に送られます。
それから工場の多忙なスケジュールの中、人形が作られます。鋳型が作られ、造型、やすりにかけられます。
頭のキャップの磁石のグルー付け、顔のメイクアップと続きます。
その後、やっと人形はオランダへ帰ってきます。この流れは通常3~4ヶ月かかります。

■D:販売されてきたドールの中で、特に人気のあるドールを教えてください。


■CCC:人気のあったドールの順にお答えしますね。
1)     Poink 6cm baby pig (2015)

2)     Fidelia Firefly Faerie, the 1st Glow-in-the-Dark Tiny 11cm BJD (2009) Firefly Faeries and new Family members (Filia Moon 30cm, Fuuga, Isilmë etc.)

3)      Tuula Tuulikki 30cm faun anthro YoSD girl (2016) I made as a tribute to my youngest daughter Julia

4)      Batty Boo 14cm bat anthro Tiny BJD (2015)

5)      Ugly Woodling Trolls Aggie Pebbles & Augie Bambam 8cm Glow-in-the-Dark

■D:暗闇で光るドールをよく制作されていますが、光るドールを制作しようと思ったきっかけや、設定などはありますか?


■CCC:2009年にFideliaというFirefly Faerie dollを初めて作り始めました。私の仮想世界ではFideliaは蛍と妖精のハーフです。

その頃、私の鋳物作成をしてくれていたアーティストの友人、Donny Harijanto (インドネシア)と一緒に相談して、レジンの中に蛍光体を使用するアイデアを思いつきました。

Fideliaは私の初めての暗闇で光るドールです。

個人的に私は幼少期から暗闇で光る効果がとても好きでした。最近は、光ったらどのように見えるかを想像しながら造型、キャラクターを作っています。

pig達は暗闇で光るように作らない一方、Koiko ( 鯉の擬人) や Batty Boo ( コウモリの擬人) 、Trolls Aggie、Augieは暗闇で光る感じがしっくりきます。
こういった自然な流れで、Fideliaが暗闇で光るので、Firefly Faerieのシリーズも同じように作られていきました。

■D:Charles Creature Cabinetが目指す、今後の展開や目標などがあれば教えてください。


■CCC:新しい特別プロジェクトが始動しました。まだ秘密ですが。。。もうすぐお知らせします。お見逃しなく!


■D:特別プロジェクト…!!とても楽しみです!

■D:それでは最後に、日本のCharles Creature Cabinetのファンにメッセージをお願いします!


■CCC:いつも私の作品を応援して下さりありがとうございます!
今回、私の作品や、私の事を日本のドールオーナーの皆さんに知っていただく機会が出来て、とてもわくわくしています。

特に、私のルーツには日本人(母方の祖父が日本人)も入っているので、日本に私の作品が好きな人がいることはとても嬉しいです!

■D:貴重な写真と、沢山の質問にお答え頂き、ありがとうございます!

チャールズさんの多岐に渡る活動内容や、貴重な写真の数々を知る事ができて感激です。
今後予定されている、新しい特別プロジェクトや新作ドールも、とても楽しみにしています!