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特集  2017.11.10

【メーカー特別レポ】『 SWITCH 』に聞きました!

【 ドール製品を作っているのはどんな人?どんな場所?!そんなギモンにお答えします! 】

純粋に美しさを追求したものづくりを目指すうち、
美しいものを愛し創る事に命をかけるメンバーが集まったSWITCH。

今回「少年記」の頃から現在の「SWITCH」へと移り変わるまでの歴史、
さらに今後の展開まで、SWITCHファン必見の特別なインタビューが実現しました。

SWITCH 造形師 兼 社長(聞き手:DOLK スタッフ)

■DOLKスタッフ(以下D):メーカーを設立したのは、いつですか?設立した時は、何名で運営を始めましたか?


■SWITCH:2007年に「少年記」という個人運営のホームページを始めて、その後、2010年に現在の「SWITCH」へ社名を変更しました。
SWITCHの初期メンバーは全員で4名だったんですが、原型師兼社長である私を中心に企画/顧客管理/デザインなどをそれぞれが担当しています。

■D:2010年に「少年記」から名前を「SWITCH」へ変えてリニューアルされましたが、「少年記」と「SWITCH」の名前の由来を教えていただけますか?


■SWITCH:少年記の「記」は、「期」ではなく、記録そのものを意味します。
まるで、研磨される前の原石のようでありながら今、芽が出たばかりのような、か弱い若葉のような少年期の多彩なイメージを一つ一つのドールに込めて記録しよう、という意味を込めています。

SWITCHはSWITCHが作り出すドールを迎えてくださる方々にとって、日常の休息のような時間を過ごすことができるスイッチとなれればと思い名前に決定しました。

「少年記」が私の作家としての個人的な目的が込められた名前だったので、「SWITCH」はドールを愛してくれるお客様にもっとアピールしたいという願いが込められた名前です。

■D:少年記からSWITCHへリニューアルされた際のきっかけを教えてください。


■SWITCH:一人で作業していた少年記の時はどうしても本業が作家ではなく学生だった事もあり、仕事としてドール制作の作業をしてみましたがヘッドを作る以外の時間的な余裕が全くありませんでした。

ドールで遊んだりしているときに「このようなウィッグ、こんな衣装があったらいいな、異なるサイズでもやってみたいな・・・」という熱い思いを常に抱いていたのですが、たった一人ではできない事ばかりでした。それから色々と思い悩みましたが、学校の卒業を控えて本格的に会社を立ち上げる事にしました。

何よりも、ドールの原型を製作することにいつも幸福感を感じていて、私の創るドールを好んで下さる方々と交流できることがとても嬉しかったんです。事実それが最大のきっかけでした。
少年記よりももう少し「企業」として目標がある名前をと思い、社名を変更して今の「SWITCH」が始まりました。

■D:現在は何名で運営していますか?


■SWITCH:現在正社員は四人です。
それぞれがメインで担当する業務がありますが、お互いの業務に対して明確には線を引かいないようにしています。会議を通して話し合ってお互いに仕事を分けることも、新しいことに挑戦してみることもある場合が多いのですが、誰がどの担当とは言い難い部分があります。

■D:新しいドールをデザインして新作としてリリースするまでの流れや、どれくらいの時間をかけて新作を制作されるのか教えてください。


■SWITCH:SWITCHのドールは、全てのドールに物語があって、そのストーリーテリングに基づいて新作の準備をすることになります。

実際の計画プロセスは、もっと緻密で各過程で常に修正の繰り返しなのですが、おおよそのプロセスは以下の通りです。

ストーリーの作成 - 新しいキャラクター設定とシナリオ確定 – 原型制作と修正の繰り返し作業(同時に衣装/小道具/ウィッグ/アイ/メイクアップスケッチ) - 初期サンプル製作 - 試着、テスト撮影 - 最終企画会議 - 製品撮影 - ヘッドティーザー公開 - 写真撮影作業の完了後サイトに商品公開

商品を開発する際、最初のアイデアから実際に販売されるまで一年から二年ほどの時間が平均的に必要です。
アイだけの場合も、スケッチして開発して撮影用の製品を生産するのにも2年余りの時間がかかりました。実際に今も開発段階なので、安定した製品化までにはまだまだ時間が必要ですね。

■D:造形師の方は、ヘッドやボディ制作時に特にこだわっていることはありますか?


■SWITCH:こだわる部分は、特にありません。
様々なイメージのヘッドを作りたくて、いつも製作途中は周りに多くのアドバイスを求める方なんですよ。
ヘッド原型、造形時に特別な注意を払う点があるとしたら、顔の筋肉の表現だと思います。
自然な表現をすることができるように気を遣っていますね。様々な角度から眺めてみた時に不自然さがないように心がけています。
ボディの場合は、全体的に男らしくもしながら、スリムな印象を与えたいです。
衣装を着たときやぼったく見えないようにボディーはスリムながらも、バランスの美しい広めの肩幅と胸囲を意識してあまり小さく見えないよう、その部分を念頭に置いて製作しています。

■D:SWITCHの皆さんがドールに興味を持ったきっかけを教えていただけますか?


■SWITCH:今集まった従業員は、美しいものや綺麗なものが本当に大好きです。華やかで、ハンサムで、綺麗なものを創り出す事に命をかけるアーティストたちなんです。
私(社長 兼 造形師)や他のスタッフも特に大きなきっかけはないのですが、シンプルに綺麗で美しいものをやはり好んでいた事から、そういったものを自分自身で作りたくて、ドールに興味を持ち、そして仕事にしました。

■D:SWITCHのスタッフの皆さんはドール制作やドールの衣装製作のために、専門的な勉強をされた事はありますか?


■SWITCH:私は造形に関する専門的な教育を受けたことがないのですが、一緒に働くスタッフの中には衣装/デザイン/美術などの専門教育を受けたアーティストもいます。
みんなで集まって、あれこれ作りながら色んな意見を出し合って、時には徹夜する事もあるくらいに熱意を持ったチームなんです。

■D:リリースされているドールは基本的にメイクがオプションでつけられませんが、メイク付きを販売される際にはどうされていますか?


■SWITCH:ドールのメインイメージを決定するプロモーションメイクの場合は、原型師である私が直接メイクをしていますが同一クオリティで多くの作業をするためには、私は仕事が多すぎて対応が難しいんです。

なので、オプションでメイクアップが追加できる場合、他のアーティストが作業してくれています。
ヘッドイメージに合うメイクアップが可能なアーティストがいない場合、ドールによってはメイクアップ自体が含まれていない場合も多くあります。

無理をしてまでメイクサービスを取り入れる事はしたくないのでそうしています。

■D:ドールを制作する時に、一番苦労することはなんですか?


■SWITCH:ヘッドを最初の企画当時のキャラクターのまま、最終段階まで生かして製作するのは常に難しいことです。

ホームページのどこにも書いていませんが...たとえば、企画段階から「意思の強い性格」という設定を持ったヘッドの口元にこだわって、気に入らなかった場合に原型を修正し、更に修正を繰り替えしていくうちに、非常にわずかな変更でも最初に決めたイメージと異なる方向にいく場合があります。
ヘッド全体のバランスと最初に決めたイメージの間で悩む事が最も多いですね。

そして、実は私の手がとても小さい方なんですね。。。だからヘッドを握って作る時、大きなヘッドの場合は手にあまってしまって...そうしたらだんだんヘッドが小さくなる悲劇が稀に起きてしまうんです。
小さくなりすぎないよう気を遣っているのですが、思い通りにうまくいかないものです。

■D:制作されるドールに有名人や、物語の登場人物などのモデルがいる事などはありますか?


■SWITCH:SWITCHの子供たちは、すべてオリジナルストーリーが元になっています。
特にLa vie en Roseのように長いストーリーの場合、今後ストーリーブックを再構築するような計画もあります。
現在、英語と韓国語だけのサービスなのが惜しい所でもあるので、最終的には様々な言語のストーリーブックもいつかお見せできれば、と思っています。

■D:今までに制作されたドールの中で、思い入れのあるドールがあれば教えてください。また思い入れのある理由も教えて頂けないでしょうか。


■SWITCH:今まで製作してきた各ドールには、異なる理由で愛着がありますが、その中でも一番最初に作ったヘッドである『HYUL』と、制作当時の意図が思い通りに造形に表現できた『AJEONG:Closer Ver.』が個人的には特別です。
AJEONG:Closer Ver.の場合、別途カスタムして再構成したくなる程に愛着があります。

■D:今までに販売されたドールで特に人気のあるドールがあれば教えてください。


■SWITCH:最も人気があるヘッドと言えば、やはり『SOSEO』ではないでしょうか。
今迄に何度も再販売も行われて、もう購入希望のオーナー様は減ったと思われていたのですが、それでも着実に再発売リクエストが寄せられます。

最近、新たに人気が上昇しているヘッドは『RYUZO』です。発売されたばかりなのですが特に多くの再販要望のリクエストが多く寄せられる子供です。

■D:今回、ドーリズムや11月のコラボドール(RUSI)でDOLKとコラボしてくださり本当に有難うございます。コラボされる中で、大変だった事や制作途中にこだわった部分について教えてください。


■SWITCH:一般的に、SWITCH企業内での作業の場合、気に入る企画が出るまで長い会議で意見を調整して決定する過程を経ることになります。
今回は、このような方法(DOLKからの企画案を基にした形)のコラボが初めてなので、元より仕上がっている形のデザイン案をどのように表現して消化するかについて難しい点が多少ありました。
しかし、新鮮な作業でもあり、新たな刺激となったと思います。

■D:SWITCHが目指す、今後の新しい展開や目標を教えてください。


■SWITCH:SWITCHは、常に様々なお客様と一緒で「ドールと共に生活をする立場でどのようなアイテムがあれば良いか、あるいはこのようなドールがある場合はどうだろうか」という気持ちで、いつも計画を立てています。
私たちメーカーが楽しい気持ちで企画した商品は、その心が買い手にも伝えられていると信じています。

■D:日本に数多くいる、SWITCHのファンに皆さんに、何かメッセージをお願いします!


■SWITCH:SWITCHの子供をいつも愛してくれてありがとうございます。
まだまだ足りない部分が多い会社ですが、関心を持って見守ってください。
私たちは、私たちが企画するもので、いつもあなたを楽しませていきたいです。


from switch

■D:普段は伺う事のできない、貴重なお話を沢山聞かせてくださり有難うございます。
SWITCHの美しい子供がどうやって生まれているのか、制作の過程を知る事ができ感無量です。
これからもSWITCHの世界観を私達DOLKスタッフも楽しみにしています!


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